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「投資型クラウドファンディング」は市場活性化の救世主となるか

2014.08.05 15:50|雑記
インターネットを介して不特定多数から小口の資金を募る、クラウドファンディング。

既存の金融機関ではカバーできない資金供給スキームとして関心を集め、クラウドファンディング事業に参入する企業も年々増えている。そんな中、投資家保護の観点で長らく調整を重ねていた改正金商法が成立した。

施行自体は来年になる予定だが、この法改正は事実上、「株式(エクイティ)型」クラウドファンディングの解禁を意味する。未上場でも1億円を上限にネット上で公募増資ができるようになるため、資金調達の新たな選択肢として中小企業から大いに期待を寄せられている。

ただ、サービス事業者としての参入要件が緩和され、投資者保護のための行為規制が導入される一方で、企業側の情報開示のルールが不明瞭、気軽に個人投資家になれても株式を売買できる場がないといった課題も山積しており、日本で普及するのかと疑問視する声もある。

このように、期待が大きい分一筋ではいかないクラウドファンディングだが、そもそも「投資型クラウドファンディング」とは何を指しているのだろうか。まずは、他の型と何が違うのか、どのように分類されるのか、その定義からみてみよう。

非投資タイプと投資タイプ

クラウドファンディングは、支援金に対し物品やサービスでリターンされる“非投資タイプ”と、金銭でリターンされる“投資タイプ”に別れる。そして、さらにそれを細かく分類していくと、「非投資タイプ=寄付型、購入(報酬)型」、「投資タイプ=融資(貸付)型、ファンド型、株式(エクイティ)型」と、5つに分けることができる。

本稿では、投資タイプにあたる「融資型」「ファンド型」「株式型」の中でも、特に「融資型」と「株式型」にフォーカスしたいと思う。理由はシンプルで、この2つこそが、市場活性の鍵を握っているからである。

参考までに国内外の「ファンド型」クラウドファンディングサイトを紹介し、次章以降で本題に入ろうと思う。

「セキュリテ」
「Crowdcredit」

国内外の「融資型クラウドファンディング」の動向とポテンシャル

世界のクラウドファンディング市場で最も高いシェアを獲得しているのが、「融資型クラウドファンディング」であることはご存知だろうか。日本においてはまだ浸透していない感が否めないが、実に約5,000億円と言われる世界のクラウドファンディング市場の41%を占める(寄付型:28%、購入型:26%、株式型:3% ※1)。

融資型クラウドファンディングは、「ソーシャルレンディング」とも呼ばれ、個人間での金銭の貸し借りをネット上で仲介するサービスを指す。また、ソーシャルレンディングには、サービスの運営元が審査をし、借り手個人の格付けを行い、貸し手個人がいくらで、どのくらいの金利で貸付を行うか決定する「マーケットタイプ」と、融資希望者が借り入れの目的や信用度の高さをアピールし、貸し手側がそれらを判断材料として融資先を決定する「オークションタイプ」がある。

国内の代表的なサービスとしては、ソーシャルレンディング業界の草分けであり最大手の「maneo(マネオ)」、日本で唯一証券会社が運営する「クラウドバンク」、「SBIソーシャルレンディング」、「AQUSH(アクシュ)」などがある。

「maneo(マネオ)」
「Crowd Bank(クラウドバンク)」
「AQUSH(アクシュ)」
「SBIソーシャルレンディング」

READYFOR?やCAMPFIREなどで、夢のあるプロジェクトや社会貢献性の高いプロジェクトに慣れ親しんでいる方にとって、上記のサービスは「共感」ありきのクラウドファンディングというよりは、資産運用や消費者金融に近いという印象を受けるかもしれない。

確かに、利回りの良いローンファンドという商品ではある。ただ、いわゆるマイクロファイナンス系の新興国支援、自然エネルギー、中小企業支援など、自分の共感できるテーマに投資する、という言い方をすれば違和感もなくなるのではないだろうか。

融資型クラウドファンディング市場の成長性が折り紙つきであることは、たとえば2013年12月にローンチした「クラウドバンク」がわずか半年間で累計調達額5億円を突破し、7月末時点では8億円を突破していることからも明らかであるが、加えて日本ならではの特筆すべきポテンシャルについても注目したい。

まず第一に、日本は「世界一現預金の多い国」である。日本銀行によれば日本の現預金総額は839兆円ほどで、アメリカでさえ544兆円だという。つまり、運用されず眠ってしまっているお金が一番多い国なのだ。

このことをふまえると、低い預金金利が慢性化している中、新たな資産運用の方法として可能性がある、という見通しには説得力があるし、銀行預金残高は上がるけれども貸し出し残高が下がっている、株式相場は個人資産まで手を伸ばせていない、といった課題は、融資型クラウドファンディングを後押しするにはもってこいの条件を備えているとも言い換えられる。当然、金融商品としてのリスクはあるが、次世代の資産運用インフラとなりえるポテンシャルを持っていることは間違いないだろう。

最後に、一歩も二歩も前に行く海外の代表的なサービスを紹介しよう。まず、サンフランシスコにある業界NO.1の「Lending Club」は、貸出残高が5年連続で2倍以上成長(2008年:約24億円→2012年:約1200億円)し、Googleから出資を受けるまでになった。また、「Lending Club」よりも早く2005年に設立されたロンドンに本拠地を置く「zopa」も、名門財閥のロスチャイルドのグループファンドが出資するなど成長著しい。今後さらに、振興サービスの参入や海外展開など市場規模は確実に大きくなる見込みだ。

「Lending Club」
「Zopa」

「株式型クラウドファンディング」の今とこれから

冒頭でも触れたが、2014年5月23日に株式型クラウドファンディングが法制化し、安部政権による成長企業へのリスクマネー供給の促進がいよいよ本格化しようとしている。

「株式(エクイティ)型」クラウドファンディングとは、インターネットを通じて、誰もが未公開企業に株式の形態で投資することができる状態を指すが、とにかく推進すべしと緩和されたわけではなく、当然ながら“条件付き”である。

未公開企業からすると、必要な資本金が5,000万円から1,000万円に引き下げられたことでチャンスは広がったが、発行総額の上限が1億円であることから、相当数の株主を抱える負担と天秤にかけることになる。

投資者からすると、投資者保護の観点から1人当たりの投資額上限は50万円となっており、ハイリターンは期待できず、また事業が失敗に終わった際の株式の無価値化というリスクが付いて回る。

そして、クラウドファンディング事業者からすると、法改正により参入要件が緩和されたものの、新たに投資グループ制度を導入することになるなど、やはり気軽に参入できるわけではない。

果たして、株式型クラウドファンディングは活性化するのだろうか――。

このような疑念に駆られる一方で、ひとつのソリューションが提案されている。グリーンシート銘柄のポータルサイトとして非上場企業の株式を売買できるサービス「Crowd Equity(クラウドエクイティ)」だ。

「Crowd Equity(クラウドエクイティ)」

「Crowd Equity」を運営する日本クラウド証券は、グリーンシートにおける豊富な実績と知見を武器に、投資家観点で課題とされていた下記のポイントをクリアし、株式型クラウドファンディング機能の提供と、発行会社の情報公開と株式流通の場の提供を目指している。

・「透明性」:発行企業の詳しい情報が分かる

・「公開性」:発行企業に質問ができる

・「流動性」:発行企業の株式を売買できる

これまでの証券業界はグリーンシート銘柄とフェニックス銘柄以外を扱えなかったが、このように株式とクラウドファンディングを掛け合わせた新しいプラットフォームが生まれることにより、クラウドファンディング市場に留まらず、未上場株式の発行・流通市場そのものを活性化させる可能性もあると言えるのではないだろうか。

話は少し飛躍してしまったが、巷で飛び交う「○○型クラウドファンディング」を注視してみると、非常に奥が深く、期待と不安が入り混じった複雑な様相が見えてくるのだ。

参考までに海外の主要な株式型クラウドファンディングサイトを挙げておく。

「crowdcube」
「CircleUp」

日本クラウド証券は、業界のリーディングカンパニーとなれるか?

さて、長々と融資型と株式型のクラウドファンディングについて述べてきたが、賢明な読者の方はすでにお気づきだろう。この両方を手がけている会社がある。そう、日本クラウド証券だ。

ホームページにも書いてあるが、同社はいわゆるネット企業ではなく、「クラウドファンディング専業証券会社」という特殊な業態を取っている。しかも、融資型、株式型だけでなく、寄付型も購入型も、全てのクラウドファンディングを取扱うと言っている。「グリーンシートのリーディング証券会社から、クラウドファンディングのリーディングカンパニーへと進化していきます」と意思表明をしているのである。

投資型クラウドファンディングについて学ぶ中で同社を知り、非常に興味が湧いた。折よく、日本クラウド証券によるセミナーが開催されていたので参加してみたが、期待通り目から鱗の話が満載で、「投資型クラウドファンディング」を噛み砕く必要性を感じ、本稿をしたためたというわけである。

本稿ではセミナーのレポートは割愛し、他の参加者の良質な記事を紹介する※2に留め、筆者の友人でもある同社メンバーの松本夏弥氏へのインタビューで得た、日本クラウド証券の強みと今後のビジョンについて紹介する。

松本氏曰く、サービス名に“bank”と付いているのは「銀行のカードのように、日常生活に溶けこんでいる状態をイメージしているから。クラウドバンクが実現したいこと、もっといえば社会的な役割は、金融×ITでお金の流動性を高めること」だという。このことは、全てのクラウドファンディングを扱うというビジョンに通じていて、たとえば融資型クラウドファンディングで得た分配金を購入型や寄付型に回すなど、人々が気軽にクラウドファンディングサービスを使うようになれば、お金が健全に巡っていくのではないかと考えているのだ。

また、同社の強みとしては、購入型や寄付型のサービスと違って、融資型は金融商品取引二種免許が、株式型に至っては一種免許が必要で他社はそもそもなかなか参入できないという点が挙げられる。もちろん、監督官庁の厳しい監視が付いて回る点は足枷ともなるが、法的な側面でのハードルをクリアしている同社こそ、来年以降広がりを見せる投資型クラウドファンディング市場開拓の先陣を切る旗手となりえるだろう。

クラウドファンディング専業証券会社から、クラウドファンディングのリーディングカンパニーへ――。

このビジョンが絵空事となるか、市場活性の原動力となるか。投資型クラウドファンディングの今後と同社の動向から目が離せない。

※1 出典:2013THE CROWDFUNDING INDUSTRY REPORT
※2 参考:「各界専門家が徹底討論!株式型クラウドファンディングは「儲かる」のか?」


「FUTURUS(フトゥールス)」の記事を転載しています
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