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小説を出していたり絵本も書きたかったりします。物書きと呼ぶにはおこがましいくらいのものですが、物語を書いて生きていけたら幸せだなと思っています。

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「studygift」についてあまり語られていないこと

2012.06.06 17:00|雑記
ここ2週間ほど、様々な媒体、論客による「studygift ~学費支援プラットフォーム~」についての記事、コメントに目を通し、家入一真氏を中心に運営サイドの動向に注目してきたが、本稿ではタイトルの通り、studygiftについてあまり語られていないことに絞って書こうと思う。

一連の騒動の全体像を掴みたい方は、「検証・女子大生の学費支援サイト、炎上で活動停止の裏 」等を併せて読んでいただきたい。

主題は、「突貫工事でリリースされたβ版サービス、かつ炎上要素満載の案件だったにもかかわらず、なぜ目標達成できたのか」について。まず、達成できた理由、それはシンプルに多くの人が「共感したから」である。共感・共鳴する人が少なければ、当然未達で終わる。

ただ、同時に「共感できない」人が相当数いたからこそ炎上し、サービスの停止、支援金の返金という異常事態になったのも事実だ。つまり、今回のプロジェクトは、他のクラウドファンディングサービスにおけるそれとは違う「何か」を孕んでいるのである。

その「何か」を知るためには、支援者の共感・共鳴したポイント、いや、正確には共感・共鳴を含む「達成に導いた構成要素」について考える必要がある。というのも、家入氏やヨシナガ氏らが企画したサービスという「期待感」、ソーシャルメディアにおけるstudygift運営メンバーの「伝播力」、苦学生を支援するためのプラットフォームという「社会貢献性」、学費が払えず退学を余儀なくされた苦学生という「ヒロイズム」、Google+で日本一になった女子大生という「話題性」など、様々な要素の集積として目標金額を達成したことにそもそもの問題があるからだ。

もちろん、このポイントにのみ共感してお金を払わなければならないといった決まりはない。ただ、クラウドファンディングとは「志あるプロジェクトに必要な資金をネットを通じて広く有志から集め、実現する仕組み」であり、プラットフォーム(=studygift)は手段であって目的ではない。

しかし、今回の件では「学費支援プラットフォームの実現/サービスの価値証明=坂口さんの救済/目標金額の達成」というように、手段であるはずのものが目的と同化してしまったのである。問題の「何か」とは、是が非でも学費支援プラットフォームをつくりたい、そのために一発目の案件は絶対に成功させなければならないという思いが、プロジェクトの主体であるはずの学生自身の志よりも勝ったことにある。

つまり、studygiftについてあまり語られていない問題点とは、成功したが故の失敗、「studygift運営メンバーの意志が強過ぎたため、手段と目的が同化し、志や思いの共有を待たずして“達成してしまった”こと」である。

リーダーである家入氏は、当案件を総括した「僕からstudygiftについて」の中でこう言っている。

従来の “どんな人にいくら渡るのか解りにくい寄付” では無く、 “この人に共感するから支援” を実現したかったのです。



筆者自身も以前「なぜ、今『クラウドファンディング』が注目されるのか」で同様の意見を述べたが、この思いには大いに共感するし、嘘がないからこそ余計に複雑化したのだと思っている。だから、ここで改めてサービスを批判したり、個人を攻撃したり、何かを暴き立てる気はさらさらない。むしろ、心から共感でき、支援したいと思えるプロジェクトを待ち望んでいる。

いずれにせよ、家入氏のもとには辛辣な意見、鋭い指摘、建設的な助言、叱咤激励、その他ありとあらゆる言葉が届いているだろうし、誰かに言われるまでもなく、至らない点を改善させるべく奔走しているはずだ。ぜひ、見る者を唸らせるようなサービスを引っさげて舞い戻ってほしい。

※言論プラットフォーム「アゴラ」に掲載された記事を転載しています
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